営業の付帯業務とは?具体例と洗い出し方、売れる時間を増やす進め方を解説

営業の付帯業務を切り分けて渡し先を決めると、営業担当者が商談に使える時間を増やせます。

営業の付帯業務とは、商談や提案以外に営業担当者が担っている周辺業務です。提案資料の作成、システムへの入力、社内会議への出席などが当てはまります。

この記事では、付帯業務の範囲と具体例を整理したうえで、洗い出しから渡し先を決めるまでの進め方を解説します。

営業の付帯業務とは、商談や提案以外に営業担当者が担っている周辺業務

営業の付帯業務とは、商談や提案以外に営業担当者が担っている周辺業務です。

当社は、顧客への提案や商談そのものを本務とし、それを支える準備・処理・社内対応を付帯業務として分けています。ノンコア業務と呼ばれることもあります。

Salesforceの調査によると、日本の営業担当者が1週間のうち営業活動に費やす時間は平均32パーセントでした。同社が2024年9月に公開したレポート「セールス最新事情」第6版の結果です。

調査は2024年3月から4月に27カ国5,500人を対象として実施され、日本からは300人が回答しました。

当社がご支援してきた現場でも、付帯業務に多くの時間を割いている組織が目立ちます。

付帯業務は、削るべきコストとして一括りにするより、営業プロセスのどの工程で発生しているかで捉えると打ち手が決まります。

関連記事:営業の仕組み化は何から始める?少人数でも実践できる改善策7選

参考記事:Salesforce、年次調査レポート「セールス最新事情」(第6版)日本語版を公開|Salesforce

営業の付帯業務の具体例|商談前・商談後・社内対応の3分類

営業の付帯業務は、商談前の準備・商談後の処理・社内対応の3つに整理できます。

分類 代表的な業務 発生のきっかけ
商談前の準備業務 営業リスト作成、企業情報の収集、提案資料の作成、日程調整 商談を増やすほど積み上がる
商談後の処理業務 見積書・契約書の作成、CRMへの入力、議事録、請求処理 商談1件ごとに積み上がる
社内対応業務 定例会議への参加、報告資料の作成、承認・稟議対応 定例で発生するものと、商談・受注ごとに発生するものがある

当社が整理している営業の1日のイメージでは、純粋な営業に使える時間は約3割にとどまります。残る約7割を占めているのが、この3分類の業務です。

この3分類とは別に、もう1つ見ておきたい軸が商談件数との連動です。

社内対応業務は混在しています。定例会議や報告資料の作成は商談が少ない月でも同じだけ発生しますが、承認・稟議対応は商談や受注の件数に応じて増えます。

件数に比例して増える業務と、件数に関係なく発生する業務。優先すべき打ち手は、この2つで異なります。

営業の付帯業務を減らす4ステップ

付帯業務の削減は、一度きりの棚卸しで終わらせると元に戻ります。

ステップ①:営業担当者の付帯業務と工数を洗い出す

営業マネージャーは、1週間の業務を商談前・商談後・社内対応の3分類に振り分け、それぞれにかかっている時間を書き出します。

感覚で「忙しい」と判断したときに漏れやすいのが、商談件数に比例しない定例の業務です。

工数を可視化する具体的な手順は、下記の記事で解説しています。

関連記事:営業リソースを確保する方法|不足の可視化と「売れる時間」への集中で成果を伸ばす

ステップ②:やめられる業務・減らせる業務を先に決める

次にマネージャーは、形骸化した報告、重複した入力、参加者が多すぎる会議を、廃止または頻度削減の対象にします。

渡し先を決める前に総量を減らさないと、不要な業務ごとツールや外部へ移してしまいがちです。その場合、業務は残ったままコストだけが増えます。

やめる判断に迷うものは、頻度を半分にして影響を見るという手もあります。

ステップ③:ツールや仕組みで自動化できる業務を切り出す

入力、転記、日程調整のように手順が決まっている業務は、ツールやAIに任せる対象として切り出します。

手順が固まっていない業務を自動化すると、例外が出るたびに人が介在します。当社が支援した現場でも、運用が人の手に戻ってツールの費用だけが残った例がありました。

自動化できるかどうかは、その手順を文章で説明できるかが目安になります。

関連記事:営業のAI活用とは?できること・導入5ステップ・失敗しないコツを解説

ステップ④:営業担当者が抱える必要のない作業をほかの担当者に移す

自動化しきれない作業のうち、手順と判断基準を共有すれば任せられるものを選びます。確定した金額にもとづく見積書の作成や定型資料の整形が対象です。

営業担当者が抱える定型作業は、社内の営業事務や外部の事務代行が受け皿になります。付帯業務を移しても商談に充てる時間が足りない場合は、商談や提案を担う人材の追加を検討します。

決めるのは担当範囲、引き継ぐ情報、確認が必要な条件の3点です。価格や契約条件の決定を含めるかは社内の決裁ルールによります。

営業の付帯業務を減らしても成果が伸びないときに見直すこと

付帯業務を整理しても成果が伸びない場合は、下記の2点をまず見直します。

  • 自動化したが入力ルールが決まっていない
  • 売れる時間に投入できる人員が足りない

1点目の解消法は、入力する項目と必須の範囲を決めることです。

2点目については、人員不足と判断する前に、営業戦略や商談の進め方、モニタリング体制に改善余地がないかを確認します。そのうえでなお、必要な商談工数に対して人員が足りないことがあります。

この場合に踏む手順は4段階です。はじめに、付帯業務を整理して売れる時間がどれだけ増えたかを算出します。次に、それでも埋まらない商談工数を時間数で特定します。

3つ目に、その時間だけ即戦力の営業人材をアサインします。最後に、KPI管理やメンバー育成まで任せるかどうかを決めます。

当社は、営業のコアタイムに即戦力をスポット投下する時間特化型の営業支援サービスセールスオンを提供しています。商談や提案に必要な時間だけ、経験のある営業人材を配置する形です。

人を入れる先は、新規開拓や商談設定、提案営業といった売れる時間の業務です。

料金は担当する業務に応じた3つのプラン制です。時間単価の目安は3,500円から5,000円、最低契約期間は3ヶ月からとなります。

関連記事:営業の人件費を削減・最適化する方法|固定費の変動費化と生産性向上のポイント

営業担当者が売れる時間に集中できる体制をつくるならインプレックスアンドカンパニー

営業の付帯業務は、商談前の準備、商談後の処理、社内対応の3つに分かれます。これとは別に、商談件数に連動する業務と連動しない業務を分けて見ると、減らす打ち手が決まります。

それでも売れる時間が足りない場合は、不足分を時間単位で外から補えます。

当社は600社以上、2,000プロジェクト以上の営業支援を重ねてきました。付帯業務を整理しても商談工数が不足する場合に、即戦力の営業人材を時間単位でアサインします。KPI管理や育成まで含めた体制づくりが支援の範囲です。

セールスオンの詳細は下記ページよりご確認ください。

https://www.imprexc.jp/lp/salescore/

営業の付帯業務に関するよくある質問

営業の付帯業務と営業事務の業務はどう違いますか

付帯業務は、営業担当者が抱えている周辺業務の全体を指す言葉です。営業事務は、そのうち一部を職種として担う役割にあたります。つまり営業事務は、付帯業務の渡し先の選択肢の1つです。

派遣スタッフに営業の付帯業務を任せることはできますか

任せられます。ただし労働者派遣では派遣先である自社が指揮命令を行うため、任せる業務の範囲と指示を出す人を先に決めておきます。

厚生労働省によると、同一の派遣先事業所で派遣を受け入れられる期間は原則3年が限度です。これを超えるには、過半数労働組合などから意見を聞く手続きが必要になります。

個人単位では、同一の組織単位で同じ派遣労働者を受け入れられる期間が3年までです。

ただし、派遣元に無期雇用されている派遣労働者など、期間制限の対象外となる場合もあります。

参考記事:派遣労働者の受け入れルールの具体的内容(派遣先)|厚生労働省

付帯業務の洗い出しはどの単位で行えばよいですか

業務ごとに、発生する回数と1回あたりの所要時間をセットで記録します。商談件数に連動する業務は商談1件あたり、定例の業務は月あたりで集計します。回数と時間の両方があると、商談を増やしたときに何時間増えるかを見積もれます。

洗い出したあと、どの領域から手をつけると効果が出やすいですか

定例会議や重複した報告のように、商談件数と連動しない業務から着手すると効果が見えやすくなります。頻度を変えるだけで、その会議に出ている担当者の時間がまとめて戻るためです。

付帯業務を減らせたかどうかは何で判断しますか

付帯業務に使った総時間と、商談に充てた時間の両方を測ります。付帯業務だけ減っても、空いた時間が別の社内業務に吸収されることがあるためです。商談に充てる時間が増えていれば、そのうえで商談件数や成果への影響を見ます。