
もっとも、ロープレで再現できるのは、あらかじめ想定した場面までです。何を練習するかは、実際の商談を振り返ることで見つけやすくなります。
この記事では、商談やOJTとの違いと、練習テーマの決め方を解説しています。
営業ロープレとは、商談の場面を再現して練習する育成手法
営業ロープレとは、実際の商談で起こる場面を再現し、顧客役と営業役に分かれて練習する育成手法です。ロールプレイングを略した言い方で、営業の育成手法として広く使われています。
練習の場が必要になるのは、実際の商談ではやり直しがきかないからです。営業担当者は、顧客の反応を確かめながら質問の順番を何度も試すことはできません。
質問の聞き方や提案の組み立て方は、繰り返して初めて身についていきます。実際の商談で試行錯誤を重ねれば、失注につながりかねません。
AIが顧客役を務める形もあり、詳しくは後述します。
関連記事:営業力強化研修のおすすめ会社13選|研修内容・料金と定着させる方法を解説
営業ロープレを行う目的と、商談・OJTとの違い
営業ロープレの目的は、商談で必要な質問・説明・対応を練習し、実践できるようにすることです。
営業の育成手法にはOJTもあり、実際の商談とあわせて3つの場があります。それぞれの違いは下記のとおりです。
| 比較項目 | 営業ロープレ | OJT(商談同行など) | 実商談 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 商談で必要な対応を練習する | 実務を通じて営業の進め方を身につける | 顧客の課題を把握し、提案・受注につなげる |
| 相手・場面 | 顧客役を立てた模擬の商談 | 上司・先輩の支援を受ける実際の営業現場 | 実際の顧客との商談 |
| 学び方 | 同じ場面を繰り返し、質問や伝え方を試す | 先輩の対応を観察し、自分でも実践して指導を受ける | 顧客の反応と商談結果を振り返り、改善点を見つける |
営業ロープレは、OJTや実際の商談で見つかった課題を改善するためにも活用できます。例えば、商談で顧客からの質問にうまく答えられなかった場合、その場面をロープレで繰り返し練習し、次の商談で実践するといった進め方です。
関連記事:トップセールスの型化とは?必要性・共通点・型化の進め方を解説
営業ロープレのテーマの選び方
営業ロープレのテーマは、直近の商談を振り返って決めます。うまくいった商談とつまずいた商談を並べ、進め方の違いを確認しましょう。
このとき、受注・失注だけで良し悪しを判断しないようにしましょう。顧客の課題を把握できたか、課題について合意できたか、提案につなげられたかという工程ごとに見ます。
そのうえで、再現したい進め方と、改善が必要な場面を練習テーマにします。新人など商談の経験が少ない場合は、先輩の商談や、担当する業務で想定される場面を題材にしましょう。
AIロープレとは、AIが顧客役を務める営業ロープレ
AIロープレとは、人ではなくAIが顧客役を務めて行う営業ロープレです。営業担当者はAIを相手に商談を進め、その場で応答を受け取ります。
人が顧客役を務める場合と比べると、相手の予定を押さえずに実施できます。同じ場面を何度でも繰り返せるうえ、顧客役を立てる人員も要りません。
AIロープレは営業ロープレの実施方法の一つですが、人が顧客役を務めるロープレを完全に置き換えるものではありません。
ただし、AIロープレで練習した対応が実際の商談で使えているかは、別途確認する必要があります。
関連記事:営業ロープレ・商談レビューサービスおすすめ12選|違いと選び方を解説
営業ロープレだけでなく実際の商談も共通の観点で評価する
ロープレと実商談では、『顧客の課題を把握できたか』『課題の合意を得られたか』『提案につなげられたか』など、同じ評価項目を設定します。両者を比べることで、練習した対応が実際の商談でもできているかを確認できます。
練習できる場面が想定の範囲に限られる以上、営業責任者は実際の商談のほうも見る必要があります。ロープレで練習した質問や説明が、本番で使えているかを確かめましょう。
確かめる観点は、商談の結果と進め方の2つです。受注したかどうかだけでなく、どの質問で顧客が課題を話したか、どの説明で合意できたかまで振り返ります。
当社では、営業におけるAIツール導入企業の営業マネジメント層などを対象に、社内だけで対応するのが難しいことを調査しました。11項目のうち最も多かったのは「指標をもとに改善施策へ落とし込むこと」で、36.5%でした(複数回答)。
改善施策につなげるには、商談のどの工程に課題があるかを共通の基準で把握することが必要です。
評価する人によって指摘がばらつくと、改善点も定まりません。誰が見ても同じ観点になるよう、評価の基準をそろえておくことが必要です。
※当社調べ。営業におけるAIツール導入企業の営業マネジメント層・経営者層・組織変革・DX推進責任者1,025名へのインターネット調査(2026年1月)
評価の基準をそろえる手段として、当社では2つのサービスを提供しています。セールスエースは、商談の文字起こしを入力すると、10段階の総合評定と8つの軸による診断が返るAIツールです。
Miimosは、営業マネジメント代行サービスです。当社が保有する独自のセールスAI基盤で商談を解析し、営業のコンサルタントがレビューと週1回の1on1まで引き受けます。
2つのサービスは、評価やフィードバックの提供方法が異なります。セールスエースの出力はすべてAIによるものです。一方のMiimosでは、コンサルタントが商談を見てフィードバックを返します。
どちらも対象にしているのは、練習の記録ではなく実際の商談です。ロープレを支援するサービスではありません。
関連記事:営業コーチングとは?部下の自走と成果の再現性を高める進め方を解説
営業ロープレを実践的な営業育成につなげるならインプレックスアンドカンパニー
営業ロープレでは、実演を繰り返すだけでなく、題材の選び方も成果に関わります。実際の商談で見つかった課題を練習し、その成果を次の商談で確認する。この循環ができると、ロープレは実践的な営業育成につながります。
そして練習したことが本番で使えているかは、商談のほうを見て確かめましょう。この循環ができると、ロープレは実践的な営業育成につながります。
当社は、セールスエースとMiimosの2つを提供しています。どちらも実際の商談から改善点を拾うため、次に練習する場面を決めやすくなるはずです。
商談の分析・評価や改善点の把握には、セールスエースをご検討ください。
https://www.imprexc.jp/lp/salesace/
商談レビューや個別指導の伴走支援には、Miimosをご検討ください。
https://www.imprexc.jp/lp/miimos3/
営業ロープレに関するよくある質問
営業ロープレはどのくらいの頻度で行えばよいですか
頻度よりも続けられるかどうかで決めましょう。週に1回、短い時間で行う形が続きやすい進め方です。商談の件数や繁忙期によって変わるため、適切な回数を一律には決められません。
少人数の営業組織でも営業ロープレは成り立ちますか
成り立ちます。2人いれば営業役と顧客役を交代しながら実施できます。1人の場合は、AIに顧客役を任せる方法もあります。実施後は、あらかじめ決めた評価項目に沿って振り返りましょう。
AIロープレがあれば、人を相手にした営業ロープレは不要になりますか
不要にはなりません。両者は使い分けるものです。場面を繰り返し練習する段階はAI、顧客の反応の機微まで見てほしい段階は上司や先輩が向いています。

